歯がざらざら感じる原因は歯石のせいかも?
みなさんこんにちは。
津島市・あま市エリアで歯科医院をお探しのみなさん、「にしおわり中央歯科おやこ歯科」です。
歯医者さんに久しく行けていないときなど歯の舌触りがザラザラと変わるような時がありませんか?
みなさん一度は経験したことがあるかと思います。
舌触りが変わるのはさまざまな原因がありますが、そのうちのひとつが歯石の付着です。
今回はこの歯石についてお話していきます。
まず、歯垢は磨き残しではなく、細菌の塊です。
歯石は歯垢が放置され固まったものであるため歯磨きでは取り除くことはできません。そのため、お口の中に以下のようなさまざまな悪影響を及ぼしてしまいます。
①歯茎の炎症
②歯周病の重症化
③細菌が付着しやすくなる
④さらに歯石がつきやすくなる
⑤知覚過敏
このように歯石がついていて良いことはひとつもありません。
一概に歯石といいますが、歯石には2種類のものがあります。
ひとつは歯肉縁上歯石、もうひとつが歯肉縁下歯石です。まず、それぞれどういうものなのか説明していきます。
●歯肉縁上歯石
歯茎の上に付着する歯石です。
この歯石は、歯と付着する力が弱いため歯科医院の定期検診で行うスケーリングという処置で簡単に除去できます。しかし、放置すればするほど歯石の層が厚くなるため除去が困難になることもあります。
この歯石が増えると歯の炎症の原因になり、出血が多くなります。
若い方でも縁上歯石は付着しやすく、歯肉炎・歯周病を悪化させます。
●歯肉縁下歯石
歯茎よりも下に付着する見えない歯石です。
この歯石は、歯茎の下の歯根に付着し、歯周病の原因菌である、ポルフィロモナス・ジンジバリスやトレポネーマ・デンティコーラ、タンネレラ・フォーサイシア、スピロヘータなどの菌を付着しやすくしてしまいます。これらの菌は嫌気性菌といい、酸素を必要としない菌であるため歯周ポケットの中でも活動することができます。歯石の上にこれらの菌が付着するとさらに歯石を形成しやすくなり、歯石が増えれば歯茎の炎症も強くなり、歯周病をさらに悪化させます。縁下歯石は鏡で口の中を見ても気づきにくく、縁上歯石と違い、すごく硬いため通常の定期検診でのスケーリングでは除去しきれません。
歯周初期治療(SRP)という処置で時間をかけて歯周ポケットの中を洗浄しながら除去していく必要があります。ただ、縁下歯石は放置すればするほど歯茎の炎症・歯周病を悪化させるため、歯を支える骨が溶け、それに伴い歯茎が下がり、歯石除去後、歯根が露出する場合がほとんどです。歯根が露出すると知覚過敏を起こしやすいため、一時的に歯がしみるような症状が出やすくなることがあります。
以上のようにただの汚れだと思って放置している歯石は、歯周病の原因になります。
歯石は一旦形成されれば、歯ブラシでは決してとれることはありません。しかし、人により歯石が付きやすい人、付きにくい人が体質によって異なるため、歯石が付着するのは仕方がないような面もあります。
そのため、自宅でのフロスや歯間ブラシを使った丁寧なセルフケアと歯科医院での定期的なクリーニングがとても大切になります。