仕上げ磨きはいつまで必要ですか?
赤ちゃんや幼児の歯磨きの一環として、仕上げ磨きは非常に重要な役割を果たします。しかし、親として「仕上げ磨きはいつまで続けるべきか?」という疑問を抱くこともあります。赤ちゃんが成長し、歯磨きができるようになったとしても、仕上げ磨きは必須です。今回は、仕上げ磨きが必要な理由や、いつまで続けるべきかについて詳しく解説します。
1. 仕上げ磨きが重要な理由
仕上げ磨きとは、赤ちゃんや幼児が自分で歯磨きした後、親が最終的に歯をしっかりと磨いてあげることを指します。この段階での歯磨きは、赤ちゃんや幼児の歯磨きが不完全であることを補うために必要です。
- 磨き残しの防止: 小さい子どもは、自分で歯磨きをしても、まだ口の奥や歯の隙間、歯茎との境目などを上手に磨くことができません。親が仕上げ磨きを行うことで、こうした部分の磨き残しを防ぎます。
- 虫歯予防: 歯磨きが不十分だと、歯の表面にプラーク(歯垢)が残り、虫歯の原因になります。仕上げ磨きは、こうしたプラークを取り除き、虫歯を予防するために欠かせません。
- 歯茎や歯の健康管理: 仕上げ磨きをすることで、歯茎の健康を保つことができ、歯の成長をサポートします。歯茎の炎症や歯周病のリスクを減らすことにも繋がります。
2. 仕上げ磨きはいつまで必要か?
仕上げ磨きは、赤ちゃんがどのくらい成長したかによって必要な期間が異なりますが、基本的には小学校低学年くらいまでは続けることが推奨されています。具体的には、以下のようなタイミングを参考にすると良いでしょう。
3歳くらいまで
最初のうちは、赤ちゃんが自分で歯磨きを始めても、親がしっかりと仕上げ磨きしてあげることが大切です。特に、3歳くらいまでは、自分で歯を磨く力がまだ未熟なため、親が仕上げ磨きをする必要があります。赤ちゃんは歯磨きを「遊び」感覚でやっていることが多いため、細かい部分までしっかり磨くのは難しいのです。
また、3歳前後は乳歯が生え揃い、歯と歯の隙間もできてくる時期です。この時期に仕上げ磨きでプラークや食べかすをしっかり取り除くことで、虫歯のリスクを大きく減らすことができます。
5歳くらいまで
多くの子どもが5歳前後になると、自分で歯磨きがある程度できるようになります。ただし、この時期でもまだ仕上げ磨きは続けたほうが良いとされています。子どもは、特に歯の奥や奥歯の隅々まで磨くことが苦手です。仕上げ磨きが必要な期間としては、だいたい5歳くらいまでを目安にすると良いでしょう。
また、歯磨きが習慣として定着するためには、大人の手助けが不可欠です。子どもが自分で磨けるようになったとしても、毎回の仕上げ磨きで磨き残しをチェックし、しっかりケアしてあげることが大切です。
小学校低学年くらいまで
小学校に入ると、子どもはさらに自分で歯磨きができるようになり、磨き方にも自信がついてきます。しかし、完全に親の手助けが不要になるわけではありません。6歳〜8歳くらいまでは、親が仕上げ磨きを続けることが望ましい時期です。特に、歯並びが少しずつ整ってくる時期や、永久歯が生え始める時期には、磨き残しが増えがちです。
この時期には、仕上げ磨きの他にも、歯磨きの方法を見直し、フッ素を使った歯磨き粉を使うなどのケアを行うことも重要です。
3. 仕上げ磨きのポイント
仕上げ磨きを行う際には、以下のポイントを押さえるとより効果的です。
楽しい時間にする
歯磨きの時間が苦痛にならないように、楽しい時間にすることが大切です。子どもと一緒に歌を歌ったり、お気に入りのキャラクターの歯ブラシを使ったりして、歯磨きを楽しく習慣化する工夫をしましょう。
歯ブラシの使い方を見直す
子ども用の歯ブラシは、柔らかい毛先で小さめのものを選びましょう。大人の歯ブラシを使うのはNGです。歯ブラシを使う角度や力加減も重要です。強く擦りすぎると歯茎を傷つけることがあるので、優しく、円を描くように磨くようにしましょう。
褒めてあげる
歯磨き後に「上手にできたね!」と褒めてあげることは、子どもが歯磨きに対して前向きな気持ちを持つための大きな励みになります。褒めることが、歯磨きを楽しい習慣にするポイントです。
4. まとめ
仕上げ磨きは、赤ちゃんや幼児の歯の健康を守るために重要な役割を果たします。基本的には小学校低学年くらいまでは親の手助けが必要です。歯磨きの習慣を身につけさせ、正しい方法で仕上げ磨きを行うことで、虫歯の予防や歯の健康を守ることができます。成長に合わせて少しずつ自分で磨けるようになりますが、仕上げ磨きを続けることで、しっかりとした歯磨き習慣を築いてあげましょう。
このページは院長が監修しています

- 監修 院長 田中 貞明
- 2021年4月 にしおわり中央歯科おやこ歯科 開業
- 学校保健県立学校部学校歯科医理事