入れ歯を躊躇っている方に知ってほしいこと
こんにちは。津島市・あま市エリアで歯医者をお探しの皆さん、「にしおわり中央歯科おやこ歯科」です。
入れ歯について皆さんはどうお考えでしょうか?
歯が無くなって、噛めなくなって必要になる物です。その為、高齢の方が使う物でまだまだ自分には関係ない、はるか先の事と思っている方が大多数ではないでしょうか。
実際診療に携わっていると、何かしらで歯を数本失くしたけれど食事は問題なく過ごされている方をよくみます。そして入れ歯を勧めると渋い顔をされます。
少し歯が無くても噛めるので大丈夫…、果たしていつまで大丈夫なのでしょうか?
例えば片側でしか噛まないのであれば徐々に歯はすり減っていき、噛む筋肉も偏り顔は歪んでいきます。前歯でしか噛めないのであれば、出っ歯のように歯は傾いていきます。
歯が無ければ、その隙間を埋めるように歯は傾き、伸びてきます。
このように欠けてしまった所をなんとか補おうと口の中では様々な動きをみせるのです。
ですが、本来の噛み合わせが一番安定するのに、この動きにより口の中は崩壊していくのです。
そしてこういった症状は厄介なことにゆっくり進むので、なかなか当事者は気づかず重篤化していきます。
いよいよ食事をするのが難しくなって、そこで入れ歯をいれようとなるのです。
このような経過をたどった口の中の治療は困難を極めます。
歯の清掃を行い、虫歯・歯周病の治療、動揺の大きい歯は抜く。そうしてやっと入れ歯を作れる段階になるのです。その間はほぼ噛まなくてよいものを食べていただくことになります。
やっと入れ歯ができても終わりではありません。
入れ歯とご自身の歯では大きな違いがあります。
口の中にいれるため入れ歯が大きければ大きいほど異物感は強く、発音を阻害します。噛む力というと2~3割ほどの力しかありませんので硬い物は噛みにくくなります。
そしていきなり入れ歯を問題なく使える方はいません、作ってピタリと合うことはまずありえないのです。幾度か痛いところ、噛み合わせを調整して使えるようになっていきます。
このように小さい入れ歯でよかった筈が先延ばしにして、大きな入れ歯を作ることにもなるのです。
とはいえその人にあった入れ歯を使用している方はしっかり食事をとり元気に活動されています。私個人の感想ですが、年をとっても食事をしっかりとられる方は元気で年を感じさせません。逆に若くても歯を悪くしてしまい、美味しく食事がとれないと一気に老けてみえるように思えます。
食事により日々の活力を得ています、食が細くなると当然体は弱っていきます。
その為、口の健康は体の健康に直結します。
もし見た目で作るのを躊躇われている、入れ歯はあるが異物感で辛い思いをしているのであれば、歯茎色の留め金、金属を使い入れ歯の厚みを薄くしたものもあります。
早期発見・早期治療を行い、入れ歯(補綴物)を入れることによって口の環境を守るのが重要です。そして皆様の健康が末永く続くように願っています。